ラッピング研磨(またはラップ研磨)とは
表面加工処理技術の一つで、シリコンウエハや光学部品、精密部品などの工作物の表面を磨くために用いられます。
この技術は「鏡面研磨」とも呼ばれ、高い精度を要求される場合に頻繁に使用されます。
具体的な加工方法は、平坦な円盤状の台である「ラップ盤」に製品を載せて液体状のラップ材(研磨剤)を流し込み、
上下から圧力をかけて研磨していくものです。
ラップ研磨は素材の厚みやバラつき、うねり、歪みを除去する役割を果たします。
ラップ研磨とポリシング(鏡面)研磨の違いは、表面状態と役割にあります。
ラップ研磨は摺り面、砂掛け、梨地仕上げ(光沢なし)を行い、素材の厚みやバラつき、うねり、歪みを整えます。
一方、ポリシング研磨は鏡面仕上げ(光沢あり)を目指し、加工変質層を除去し、粗さを細かくする役割を果たします。
ラップ研磨は高い平滑化効果を持ち、精密な平面を出すことができるため、ポリシング加工の前工程としても重要です。
歩留りの悪さの原因となることもあるため、研磨の品質に関わる領域でもあります。
メカニカルシールの摺動面は、ラッピング研磨(ラップ研磨)です。
ポリシング研磨のように鏡面にすれば良いというわけではありません。