初級解説(基本構造、原理、構成材料など)

メカニカルシールは、『ポンプ』などの『回転機器』に装着されます。メカニカルシールは、『軸がケーシング』に『貫通する部分』に装着されます。

メカニカルシールの装着箇所を『軸封部』と呼びます。『軸からの水漏れを封じる』という意味です。このことから、メカニカルシールを『軸封装置』と呼びます。

『ある時』と『ない時』の漏れ量

『ある時』
一般的に3~5cc/hrの漏れ量です。摺動面同士の接触で発生する摺動発熱で蒸気化した蒸気が漏れています。見た目で液漏れは確認されないので、メカニカルシールは漏れを完全に止めることが出来ると勘違いされることがあります。あくまで、メカニカルシールは、漏れ量を最小限に制御できる軸封装置です。

『ない時』
当然ですが、軸貫通部から液体は漏れ放題です。

グランドパッキンと比較すると

メカニカルシールは、漏れ量と軸摩耗が少ない。グランドパッキンは、漏れ量と軸摩耗が多いです。また、メカニカルシールは、摺動面がシール部なので、『端面シール』です。グランドパッキンは、軸に巻き付けて使用するので『円筒面シール』です。摩耗箇所(シール部)が異なります。

シールの仕組み

メカニカルシールは、『回転環』と『固定環』があります。『回転環』は軸に固定するので、軸と一緒に回転します。『固定環』はポンプのケース側に固定するので、軸と一緒に回転しません。『回転環』『固定環』は軸に垂直な面、いわゆる『摺動面』が互いに接触して、相対的に回転する『摺動面』によって、流体の漏れを最小限に制御しますが、漏れを完全に止めるものではありません。

摺動面とスプリングの関係

摺動面は『ラッピングマシーン』という研磨機で、ミクロン単位にラッピング仕上げされており、『ラッピング』と呼ばれています。『回転環』と『固定環』の摺動面同士が運転中の振動や摩耗で離れないように追従させる必要があります。そこで重要になる部品がスプリングです。

メカニカルシールは、不思議な世界!?

摺動面同士は密着しているけど、実は『スキマ』があります。摺動面同士は液体を通すことで『潤滑』するので(漏れ)ます。液体を通さないように『接触』するので(摩耗)します。この矛盾こそが『メカニカルシールの不思議』です。『潤滑と接触』(漏れと摩耗)両条件の最適点こそが『シール機構の本質』です。

スキマはマイクロメートルの世界

摺動面同士のスキマは、0.25~2.5㎛で管理されています。メカニカルシールが精密部品と呼ばれる理由は、摺動面のスキマコントロールにあります。摺動面のスキマは『狭すぎても』『広すぎても』正常なシール性能は発揮できません。

スキマが崩壊すると、液漏れする

摺動面同士のスキマは、経年劣化の摩耗で広くなります。そうすると、液漏れ量が増加するだけではなく、摺動面間に液中の異物などが嚙み込んだり、崩壊を加速させます。

漏れ原因の種類

メカニカルシールの漏れは、通常、液漏れとして検出されます。液漏れの発生時期や状況、漏れ量、漏洩物の状態が重要な情報です。漏れ原因は、漏れ発生時期によって異なり、静圧試験時や運転開始時であれば、オペレーションミスや取付け機器の不具合、運転開始(数分後)であれば、空運転や吸込み不良、(数ヶ月後)であれば、摺動面の摩耗や異物付着、(数年後)であれば、経年摩耗による寿命が推察されます。漏れ状況は突発的、徐々に増える、起動時の多量漏れ等があります。漏れ量は極微量から多量まであり、漏れ原因を推察には、メカニカルシール分解時の状況や過去の運転実績との比較が役立ちます。

漏れ原因の発生率

メカニカルシールの漏れ原因に関しては、その漏れ原因の大部分がメカニカルシール自体ではなく、他の要因にあることが明らかになっています。実に80%以上の漏れ原因がメカニカルシール以外の要因に該当します。例えば、ポンプのオペレーションミスや、取付け機器の不具合、更には、メカニカルシールの補助機器や周辺機器にトラブルを抱えていることが多いです。

漏れ原因の発生率

よくある質問

メカニカルシールの歴史は?

メカニカルシールが水漏れすると?

メカニカルシールを交換する推奨期間は?

メカニカルシールの寿命は?

メカニカルシールが漏れる原因?

メカニカルシールの気密試験とは?

メカニカルシールのメリットは?

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