技術コラムVol.026:メカニカルシールはどこで活躍している? – 広がる適用機器
メカニカルシールは、産業界の著しい技術発展に伴い、広範な分野で流体を扱う様々な機器の軸封部として使用されています。適用範囲は急速に拡大しており、自動車、家庭用電気器具、農業関連、船舶、石油化学、一般化学、製鉄、製紙、食品、エネルギー(電力・原子力)、航空機・宇宙など、多岐にわたる産業で利用
メカニカルシールは、産業界の著しい技術発展に伴い、広範な分野で流体を扱う様々な機器の軸封部として使用されています。適用範囲は急速に拡大しており、自動車、家庭用電気器具、農業関連、船舶、石油化学、一般化学、製鉄、製紙、食品、エネルギー(電力・原子力)、航空機・宇宙など、多岐にわたる産業で利用
メカニカルシールは、液体や気体を扱う機器の回転軸や往復動軸における流体の漏れを制御するための重要な構造部品です。また、外部からの異物の侵入を防ぐ役割も担います。静止シール(ガスケットなど)に対して、メカニカルシールは動的シールに分類されます。JIS B 2405:2003規
メカニカルシールの漏れ原因の大部分は、メカニカルシール自体ではなく、他の要因にあることが明らかになっています。実に80%以上の漏れ原因がメカニカルシール以外の要因に該当します。例えば、ポンプのオペレーションミスや、取付け機器の不具合、更には、メカニカルシールの補助機器や周辺機器にト
漏れ状況は突発的、徐々に増える、起動時の多量漏れ等があります。漏れ量は極微量から多量まであり、漏れ原因を推察には、メカニカルシール分解時の状況や過去の運転実績との比較が役立ちます。
静圧試験時であれば、オペレーションミスや取付け機器の不具合、運転開始 (数分後)であれば、空運転や吸込み不良、(数ヶ月後)であれば、摺動面の摩耗や異物付着、(数年後)であれば、経年摩耗による寿命が推察されます。