メカニカルシールの設計

設計
  • 他社製から置き換えしたい
  • 海外製なので国産化したい
  • 安価で短納期メカにしたい
  • 見積無料のオーダーメイド

設計工程

1.開始

お客様のご要望、仕様条件をヒアリングします。
(シール対象、圧力、回転数、温度、軸径、etc)

2.採寸

必要に応じて、現物や機器の採寸を行います。

3.検討

ご要望や使用条件に最適な製品を検討します。

4.図面

ご提案内容を図面にします。

5.見積

ご提案内容で見積します。

6.完了

ご注文を頂ければ製作開始です。

オーダーメイドの設計要素

【アンバランス形とバランス形】

メカニカルシールは、低圧用(アンバランス形)高圧用(バランス形)に大別されます。

【回転形と静止形】

回転形は回転環にスプリングを配置する形式のため、高速回転時はスプリングが遠心力の影響で挙動が不安定になったり、軸たわみ・端面の直角度に対する許容が小さい。
あくまで、静止形と比較したデメリットのため、一般的な使用下でデメリットになるものではない。

静止形は固定環にスプリングを配置する形式のため、スプリングが遠心力の影響で挙動が不安定になることはなく、あらゆる条件下に対応することが出来る。また、スプリングを非接液の構造にすることも容易であり、スラリーや高粘度流体に対して優位性が得られる。但し、回転形と比較したデメリットとして、部品点数が多くなるので割高になるデメリットがあります。

【インサイド形とアウトサイド形】

インサイド形は摺動面の外周から内周へ向かって漏れようとする流体をシールするため、漏れの方向が摺動面間の遠心力に対して相反する方向となるので、一般的に密封条件が有利で漏れにくい構造です。

アウトサイド形は摺動面の内周から外周に向かって漏れようとする流体をシールするため、漏れの方向が遠心力と同じになるので、漏れ量が多い傾向です。よって、高圧や高速回転などの厳しい使用下においては、インサイド形を提案させて頂きます。

【アウトサイド形のメリット】

腐食性流体で金属材が使用できない場合は、アウトサイド形は金属材が接液しない構造(ノンメタリック形)を提案させて頂きます。

その他には、回転環を移動して摺動面間を容易に洗浄することが可能なので、食品ポンプなどに最適である。摺動面の摩耗状況などが容易に確認できる。

【シングル形とダブル形】

シングル形は1個のメカニカルシールでシールする形式です。特別な使用下でない限りはシングル形が採用されています。

ダブル形は2個のメカニカルシールでシールする形式です。シール対象が外部に漏れると危険な流体などに採用されています。2個のメカニカルシールを背面合わせに配置したり、正面合わせに配置したりします。高圧用の場合は同じ方向を向いた配置にして、1個当たりの圧力負荷を低減させるダブル形(タンデム形)が採用されます。

【マルチスプリング形とシングルスプリング形】

マルチスプリング形は複数個の小さいスプリングを円周上均等に配置する形式です。最も一般的に採用される形式です。

シングルスプリング形は1個のスプリングを使用する形式です。マルチスプリング形と比較したメリットとして、高濃度スラリーに使用してもスプリングの作動不良が起きにくい。更には、腐食性流体に使用してもスプリングの線径が太いので荷重の変化が起きにくい。

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