メカニカルシールに使用される主要な材料は、主に摺動材、二次シール材、金属材の3種類です。
これらの材料の選定は、メカニカルシールの性能に大きく影響します。
摺動材にはカーボン、SiC(炭化ケイ素)、超硬合金などが一般的に使用され、機械的強度、耐圧・耐変形性、自己潤滑性、耐摩耗性などが求められます。
特に、スラリーを含む流体に使用される場合やシール流体自体が凝固する場合には、硬質の摺動材の組み合わせが採用されることが多いです。
二次シール材には合成ゴム(NBR, EPDM, FKMなど)やPTFEなどが使用され、弾性や耐食性、耐熱性が重要です。
金属材には、ステンレス鋼(SUS304, SUS316など)や高Ni合金などが使用され、長期的な機械的強度と耐食性が求められます。
使用される流体や運転条件に応じて、最適な材料の組み合わせが選定されます。